修習の最初の自己紹介の段階から即独することを宣言していたので、同じ気持ちの方やその気はなかったが即独することになった方の情報等も多く入ってくる立場にありました。
そのため、自分の実体験だけでなく、周りの状況等も踏まえて情報を伝えたいと思います。
即独や早独を考えている方の不安が解消するといいですね。
■修習からの即独はアリ
結論からいうと即独はありです。私の同期では、修習期間中から即独予定者の会合がありました。
ここに参加していた人はほとんどがうまくいっています。
うまくいっているというのは、「なんとか生き残っている」というレベルを超えた「うまくいっている」レベルにあるという意味合いです。
以下のポイントについて説明します。
- 仕事が取れるのか
- 実務経験がなくて大丈夫なのか
- 事件処理についてのノウハウがなくて大丈夫なのか
■仕事をとれるのかという不安は無用
仕事をとれるのかという不安はあるかもしれません。これは不安に思う必要はないです。これは経験の有無に無関係のことです。
あなたが仮に即独しないとしても将来同じ不安にぶつかります。
仕事をとれるか不安なら、他の弁護士や事務所がやっている集客方法と同じことをしてください。同じくらい仕事がとれます。
紹介ルートが少なく心もとないという不安はあるかもしれませんが、そのうち増えていくので大丈夫です。
■お客さんはあなたの経験年数に興味がない
お客さんのほとんどは、目の前にいる弁護士が何年経験をしているかにそれほど興味はありません。もちろん経験豊富な方がいいし、経験の有無を問われることは少なくありません。
とはいえ、法律相談から受任までの間に、弁護士としてのキャリアや経験年数を聞かれることはほとんどありません。
経験年数を過度に重要と考えているのは、「経験年数」という蓄積された既得の価値を有する弁護士と、「経験年数」のない弁護士くらいです。
経験そこそこの弁護士は、経験年数というのが重要とか重要でないとかそんなことは考えなくなります。
目の前の仕事に向き合って、きちんと対応することができるかどうかが「経験年数」なんかよりよほど重要です。
自分の経験年数なんていうキャリアを見てくれていると思ったら自意識過剰ですよ、お客さんのほとんどはあなたのキャリアや経験年数に興味はありません。自分が抱えている問題を目の前のあなたが解決してくれるのか、不安を解消してくれるのか、これがお客さんが重視しているポイントなのです。
■事件処理に関するノウハウ
経験がなくて事件処理ができるのかというのも不安の一つかもしれません。
これは、「なんのための司法修習なのか」というところにつきます。修習でしっかりやってください。修習の初期段階から「即独する」と強い気持ちを持てば、習熟効果も高まるはずです。
実務修習段階でそんな強い気持ちはもっておらず、成り行きで即独する方も安心してください。
最近では、事件種類毎の実務的な入門書が増えています。
これは、「なんのための司法修習なのか」というところにつきます。修習でしっかりやってください。修習の初期段階から「即独する」と強い気持ちを持てば、習熟効果も高まるはずです。
実務修習段階でそんな強い気持ちはもっておらず、成り行きで即独する方も安心してください。
最近では、事件種類毎の実務的な入門書が増えています。
- 事例に学ぶ債務整理入門
- 事例に学ぶ交通事故事件入門
- 事例に学ぶ損害賠償事件入門
- 事例に学ぶ相続事件入門
辺りを呼んでおけば町弁をやっていくうえでのノウハウは得られるはずです。
- Q&A若手弁護士からの相談374問
も読めば完璧です。
後は、相談できる経験弁護士を増やしておくとよいです。「何かあったら教えてください」といったスタンスを前面に出していかなくとも、即独してこういうことで成功しますといった強い思いを発信していくと自然と協力してくれる経験弁護士は増えていくはずです。でも誰もいなくてもなんとかなりますよ。
■即独・早独ネットワークを活用する
一長一短ではありますが、即独・早独のグループを作っておくとよいです。
なんだかんだで皆同じ時期に同じ問題で悩みます。そういう時に良い情報が得られるかもしれません。
■孤立無援:完全一人で即独も大丈夫
完全に孤独に即独するのも問題ありません。
既に書いた通り、事件処理について事例形式やQ&A形式で事務上の問題を学ぶ書籍がたくさんでています。
全然大丈夫ですよ。一番大事なのは、これで旗を立てるという強い思いです。